




【種 類】シミュレーション
【ハード】プレイステーション
【発売元】コナミ
【発売日】1995年10月13日

ささやき、きらめき、ドキドキ……
ダイスキ若かりし頃に手にした恋愛シミュレーションゲームでした。
私立きらめき高校に入学した男子生徒となって3年間の高校生活を送り、卒業の日に意中の女の子から告白を受けるのが目的という、高校生の恋愛を疑似体験出来るゲーム。
PCエンジンで初登場するや
"メモラー"というファンが出来るほどの人気となり、様々な機種に移植されてアレンジ版や派生作品まで含めるとかなりの数に上る。

これまでにもPC作品で同系統のゲームは少なからずあったものの、家庭用ゲーム層に広く浸透したのはこの作品が初めてだったように記憶している。
多数の女子高生と親密になれるとして主に男性ゲーマーをメインに当時爆発的人気を博し、この作品を皮切りに今では数多くの恋愛ゲームが生み出され、ジャンルも本作のようなポピュラーなものに加え、男性から告白されるのが目的の"女性向け"や同性愛ものの"ボーイズラブ"等と多様化してきており、現在に至っている。
この『ときめきメモリアル ~forever with you~』はPCエンジン版をベースに若干のアレンジを施してプレイステーションに移植したもので、1995年に発売された。
個人的な話をすると1995年は筆者が就職した年で、ろくな青春の思い出がない学生時代をせめてゲームでやり直そうという目的でこのゲームを手にしたこともあり、そこそこ強い想い入れがある。
プレイすると今でも当時の記憶が蘇るという青春の1本だ。
主人公の男子生徒は学業・運動・交友・恋愛など自己研鑽に努め、最終的に女子生徒から告白を受ければグッドエンディングとなる。
ただ、どのような高校生活を送るかはプレイヤーの自由で、例えば猛勉強して一流大学への進学を狙ったり、ひたすら部活をやって全国大会優勝を目指すといったことも立派な目的と成り得る。
「女子などにうつつをぬかしおって!」と女の子を全く相手にしない男塾のようなプレイも一応可能だが、せっかくやるからには女の子と絡みたい(笑)。
入学式を終えたプレイヤーは1995年4月4日から学校生活がスタート。
ゲーム進行を簡単に表すと、平日は主に自分のステータスUPに励み、休日は女子とのデートで仲を深める。
基本はこれの繰り返しで、1998年3月1日の卒業式でゲームは終了。
それまでに払った努力によって、意中の女子とゴールインするか、予想外の相手から告られるか、はたまた誰からも告白されないか、プレイヤーの頑張りにかかっている。

ゲーム開始時は、まずプレイヤーの名前・あだ名・誕生日・血液型を入力し、続いて今作品の正統派ヒロインである
藤崎詩織の誕生日・血液型を入力してスタート。

好きな人のデータを入れてみるのも一興
ゲーム進行の基本は、日曜日の夜に今週1週間の平日の行動をアイコンから選択。
平日コマンドを実行すると、間に祭日や特定の行事がない限り、6日分の行動を自動的に実行する。
そして休日になると、その日1日の行動を平日コマンドと同様にアイコンから行動を選択する。
これが基本的な進行である。
アイコンの種類は、
文系学習・理系学習・芸術系学習・運動・部活・遊び・おしゃれ・休養・電話・デート・情報・システム・カレンダー・セーブ・強制イベント(特定の場合のみ)の合計15種類。
システム・セーブ等を除いてステータスUP系のアイコンは一度選択するとキャンセル不可なので注意したい。

選んだアイコンによって関連ステータスが上下する
1年目はまだ知り合いが少なく、幼なじみの藤崎詩織、親友の早乙女好雄、嫌味な伊集院レイのみ。
ここから学業や運動のステータスを鍛えていくにつれ、色々なタイプの女の子が登場してくる。
簡単に特徴を説明すると以下のようになる。

女の子の情報源として好雄にはかなりお世話になる
藤崎 詩織家が隣同士という幼なじみにして最終ボス的存在。頭脳明晰・スポーツ万能のスーパーアイドル。
プレイヤーに求められる全てのパラメータが軒並み高く、かなりハードルが高い。
早乙女 優美早乙女好雄の妹。2年目になると後輩として自動的に入学してくる。
子供っぽくてわがままな性格だが明るく積極的に接してくる。
清川 望正義感が強くて男勝りのボーイッシュなスポーツ少女。
水泳部に所属し、全国大会に出場するレベルの強者。当然ながら主人公にも相応の
運動能力が必要。
虹野 沙希明るくて家庭的な少女。
理想の男性像が努力と根性の爽やかスポーツマンということで、
根性を鍛えると登場する。
古式 ゆかり上品な言葉遣いにおっとりとした性格で、典型的な世間知らずお嬢様タイプ。
物の考え方が楽天的で独特なため、普通の女の子とは少しタイプが異なる。スポーツマンが好み。
美樹原 愛異性に対して極端なあがり症のため、男性とつきあったことがない。
動物好きで空想癖があり、自分の世界に入ってしまうタイプ。一定条件で藤崎詩織が主人公に紹介してくる。
朝日奈 夕子ファッションや音楽など流行に敏感で話題のスポットには必ず行ってしまうミーハー少女。
話題豊富で流行の遊びに詳しい人がタイプで、
雑学を鍛えると廊下で体当たりしてくる(笑)。
如月 未緒本を愛する文学少女にしてメガネっ娘。
文系を鍛えれば登場する。
ナイーブな性格で好きになった人にはとことん一途。身体が弱く貧血気味なので守ってあげよう。
片桐 彩子細かいことは気にしないマイペースな性格で、平凡なことよりも変わったことが大好き。
会話の随所に出て来る英単語が鼻につく(ファンの方ごめんなさい)。
芸術に理解のある人が理想。
紐緒 結奈理論的で頭の切れる女の子。気が強く男性と常に対等の立場でないと気がすまない。
理系を上げると登場する。本作では数少ないセクシー担当。
鏡 魅羅セクシーダイナマイト女王様。性格はクールで高飛車という分かりやすさが魅力(笑)。
自分のルックスにかなりの自信を持っているためか、釣り合いがとれるくらいの
容姿が必要。
館林 見晴他の女の子と少し設定が異なり、ある条件を満たすと告白される謎の女の子。
廊下で時々ぶつかったり、前触れもなくデート場所に現れたりと神出鬼没系で主人公の周りをウロチョロする。
以上のように、女の子が主人公に求める理想像(パラメータ)がそれぞれ異なり、条件を満たせば何らかのアプローチを経て主人公の前に現れる他、女の子と同じクラブに所属することでも出会える。
細かい数値まではよく分からないが、最初から登場している藤崎詩織、自動的に出て来る早乙女優美以外はパラメータによって登場フラグが成立するようになっているので、狙っている女の子の特徴をよく理解して意識的に鍛えるとよい。

ステータスUPアイコンを実行すると、それに見合う数値が上昇する代わりに体調やストレスといったマイナス数値も上昇。また、実行したアイコンと相反するものの数値が減少する。
例えば、学習系を上げると相対的に運動系の数値が下がってしまうといった具合で、前出の体調とストレスも数値の増減に影響するので、適度に休養を取ってバランスよく鍛えなければならない。

体調が低すぎると怪我をしてしまう
そして重要なのが女の子との
デート。電話コマンドで女子の家に電話して
場所と日時を決める訳だが、相手の好みをよく考えて場所を選ばないと断られたり予定が入っていたりする。また、
女の子の電話番号を知らないとかけられないので、あらかじめ早乙女好雄に聞いておかなければならない。この辺は妙にリアルだ。
ちなみにこの時代は携帯電話が普及し始めた頃で、作中で使用されているのは固定電話である。

情報誌はマメにチェックしよう
無事デートの約束を取り付け、当日の朝にデートアイコンを実行。
複数のデートを予定している場合は
行き先を絶対に間違えないように。デートの進行中、プレイヤーが次に取るべき行動を選択することがあるので、適当と思われる選択肢をチョイス。
それによって女の子の好感度が上下する仕組みだ。
このように、主人公のステータスUPに励みつつ女の子と交流を深めていくことが中心となる。
攻略としては、まず落とす女子に狙いを定め、相手が求めるパラメータを上昇させるか同じクラブに入るかで登場させる。そして体調とストレスに注意を払いつつステータスUPを繰り返していくことになるが、留意点は
なるべく女の子を登場させないことだ。というのも、3年間という限られた期間内で学業と恋愛を両立させなければならないため、女子が多く登場すればするほど時間を割かれることになるからである。
とはいっても普通にプレイしていると何人かは出て来てしまうだろうが、出来るだけ女の子の数を少なくしたい場合は、ステータスUPを休日か長期休み(春休み・夏休み・冬休み)時に集中して実行し、平日は休養で体調管理する方法がある。
女の子と出会う場所がほとんど学校であることを利用し、平日に登場フラグを立てないように振る舞う訳だ。
ただそこまでシビアにしなくても目的の女子を落とすことは十分可能なので、一つの参考程度に。

「目的の女子以外は相手にしなければいいじゃん?」と思うかもしれないが、残念ながらそうはいかない。
このゲームには
"爆弾"というやっかいなシステムがあるからだ。
好雄に電話をすると
女の子からの評価を教えてもらえ、プレイヤーに対する評判がどうなっているか7段階で評価してくれるが、この時、あまり構ってあげていない女の子の名前に爆弾マークが付いていたら要注意。
そのまま放置していると、ある日突然「ボゴン」と爆発して、その女の子の好感度が大きく下がってしまう。
それだけなら別に問題ないが、やっかいなのは
他の女子の評価にも悪影響を及ぼしてしまう点である。
爆弾の存在は
変な噂が流れることでも判別可能なので、その際はすぐに好雄に電話して確認しよう。
下校時に悲しいか怒った表情で走り去ってしまう女子がいたら、その娘には爆弾が付いているサインだ。

上手く女の子たちの相手をしながら自己研鑽を怠らないように……このバランスが難しい。
目的の女子とは細かくデートして、それ以外の女子ともたまにデートする感じになるが、あまり適当にやっていると悪い噂が立ちまくって爆弾処理に腐心するハメになる。
1年目は主人公のステータスが低く女の子も少ないので静かな学校生活を送れるが、2年目になると女の子からのアプローチが急増。
頻繁に校門前で現れる女子や、今度の日曜日の空きを聞いてくる女子などモテモテ状態になる。
最初はじっくり読んでいたテキストも段々面倒になり、後半は×ボタン連射でスキップするように(笑)。
藤崎詩織と一緒に帰るのを断られ、「一緒に帰って友達に噂とかされると…」のボイスを毎回のように
「はいはい分かりました!」と×ボタン猛連打で飛ばしていた筆者は心が病んでいたのだろうか?
藤崎詩織になかなか振り向いてもらえない様子は、ろくな高校生活を送れなかった個人的過去も重なり、段々すさんでくる自分の姿があった。(´・ω・`)
狙っている女の子を落とすにはせっせとステータスUPに励み、定期的にデートを繰り返すことになるので、どうしても作業チックな展開に陥りやすい。ゲームに慣れる中盤から後半にかけてはイベント量が増してなかなか進行しなくなるため、ついつい×ボタンでスキップしがちになるだろうが、操作まで雑にならないよう注意したい。
特にカーソルをマウスタイプにしている場合はアイコンの選択ミスをやってしまいがち。
筆者はクラブに行く日に「クラブ活動をする」を選択するところを勢い余って「クラブをやめる」にカーソルが行ってしまい、一瞬で退部になった思い出がある。

学校行事、クラブ活動、女子との甘いデート、親密イベント……楽しい学校生活もいよいよ終わりの時。
卒業式の日に伝説の木の下で告白を受けられるか、これまでの努力が報われる瞬間だ。
全員攻略を狙っているプレイヤーにとってもある意味ドキドキする瞬間でもある。
筆者も全員落とすべく何周もプレイしては告白を受けてほくそ笑んでいたものである。
そのうち段々と効率最優先でコマンド連打するスタイルになっていき、完全に作業の鬼と化していた思い出を振り返ると、青春のやり直しもへったくれもない状態だったかもしれない。
終いにはターゲットじゃない女子から告白されてつい
「お前じゃない!!」と口をついて出てしまった。
こんなところをメモラーに見られたら袋叩きにされるだろう。ファンの方ごめんなさい。
ちなみにほとんどの女子を攻略しましたが、なぜか館林見晴だけ落とせませんでした。
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恋愛シミュレーションは…残念ながらやったことないんですよねぇ~…。
なのでときメモもやったことないんですよ。
爆弾とか、結構ややこしそうですねぇ。
気になる人とばっかりなんかしておけばいいんじゃない?って程度に思ってました(・_・;