レトロゲーム研究室 -Retro Game Laboratory-

【サイトリニューアルしました】管理人が昔遊んだレトロゲームを、独自の視点でレビューしています。(略称:レゲー研)

検証11 「古いゲームのユーザーサポート」(鏡の国のレジェンド)

32px_construction_003_a-trans.png ネタバレ注意!ゲームの謎や物語の核心に迫る内容が記述されています。

ゲームユーザーが抱く僅かな疑問。それに真剣に取り組んでみたい検証シリーズは11回目。
今回は「鏡の国のレジェンド」(PCエンジン CD-ROM2)について調査してみました。
その内容は「古いゲームのユーザーサポート」が今でも通用するのかというものです。

IMG_2349.jpg Fc_Robot_1.gif 待っててねのりピー!!

アイドルゲーム全盛期(?)に誕生した「のりピーゲーム」。ミニコンサートは瞬き禁止!!

詳しく説明すると、昔のゲーム(今でもあるかもしれないが)の説明書には、ゲームのヒントに関する問い合わせ先が記載されている事が多く、大抵の場合、問い合わせ内容を記入した用紙と返信用封筒をセットにし、封書でメーカーまで送るのが一般的だった。

昔はインターネットが無く、電子メールも無かった時代。
ユーザーがヒントの要望、或いはゲームに対する感想や意見をメーカーに出したい場合、そうする事によってお客様窓口、いわゆるユーザーサポートシステムが成立していたのである。

そして「鏡の国のレジェンド
以前このゲームをレビューする際に説明書を開いたところ、ページの隅に「ヒント係」という問い合わせ先が
記載されているのに気がついた。それを見た瞬間、一つの疑問が浮かび上がる。


「今でも対応してくれるのだろうか?」

IMG_2348.jpg どうよ!?


思い立ったが吉日。
さっそく検証してみるべく、ゲームをプレイして序盤から中盤まで進め、謎に詰まりそうなスポットを確認。
そして一つのストーリーを思いつく。その筋書きはこうだ。

「のりピーをさらった悪の魔法使いダーナの館まで進んだのですが、最深部まで辿り着けません」

こんな感じのストーリーをでっち上げ、書面にしてメーカーまで郵送してみようというのが今回のミッション。
そして、しばらくゲームプレイとストーリーの構築を平行して行い、完成したのが以下の文章である。


-------------------------------------------------------------------------------------

「鏡の国のレジェンド」ヒント係 様

ゲームで行きづまったのでヒントをお願いします。
のりピーが捕らわれているというダーナの屋敷にたどり着いて、内部を
探索していったのですが、最深部のダーナが居る扉が開かず、先に
進めなくなりました。

他の部屋も全て見て回り、調べるのコマンドや、鏡の住人の話を
聞くなど、一通り回ったのですけど、進展がありません。

どこかでやり残した事があるのでしょうか?
どうかヒントをお願いします。

-------------------------------------------------------------------------------------


IMG_2350.jpg 少し字を崩して"頑張ってる感"を演出


本当の事を言うとこのゲームの難易度は激ヌルで、徹底したコマンド総当たりを実践していれば謎に詰まる事はほとんどなく、ダーナの館にいたっては、屋敷内を一通り回った後、ある鏡(女性)から「鏡の勇者」についての話を聞いた後に、老人の鏡から勇者について聞くと「鏡の欠片」集めが始まり、屋敷内に隠されている勇者の鏡の欠片4つを全て集めるとダーナの部屋に入れる・・・・という流れになる。

そこを「ダーナの館がクリア出来ないよ~」と本当に詰まったかのようにすっトボけて質問状を送るという訳だ。
いい大人がナニやってるんだろうという後ろめたさは多少感じつつも、実際にやってみないと分からないので、勇気を出して実行に移した。(←バカ)

そしてこの検証には、ユーザー(お客様)に対するゲームメーカーの姿勢、今回でいうとビクター音楽産業
(現:ビクターエンタテインメント)の器を推し量るという別の目的も潜んでいる。

想像してみてほしい。訳の分からない手紙が突然送られてきたら、メーカーはどう対応するのか。
その答えを得るべく、恐らく全国で唯一、今この時に手紙を送ろう。

質問状を作成し、80円・62円切手と封筒、それに返信用の封筒も用意して準備完了。
まず、説明書に書かれている問い合わせ先を正確に記入。ここで重要なのは以下のポイントである。


1.説明書に記載されている宛先を書く。
2.封筒には返信先の住所(筆者の住所)を書くが、メールアドレスや電話番号は絶対に書かない。
3.質問状は手書きとする。

IMG_2347.jpg 正確な検証結果を得る為、当時の宛先に出す


1の場合、当時のビクター音楽産業(株)の住所を記述する訳だが、当時のやり方が現代でも通用するのかを確認する狙いがある為、敢えてそのまま書いた。もちろん郵便番号も3ケタのまま。

2の意図するものは、メーカーの対応を試す為である。
ネットもメールも無かった時代を再現している検証なので、今でもプレイ人口があるのか疑わしいほど古いゲームの、しかも返信用封筒を同封した手紙という不気味な問い合わせに困り果てたメーカーにとって、
もし連絡先が記載されていると、むざむざと格好の逃げ道を献上してしまう結果となる可能性が高い。
電話なりメールなりすれば一瞬で対応が済んでしまうからだ。
そもそも当時の説明書にはそこまで記入するよう書かれていない。

3は単純に手書きの方が真剣さが伝わりやすいから。
もしプリンターで出力したような手紙だと、送り主にそれなりのIT環境が備わっているような印象があり、ネットで調べられる環境にありながらわざとイタズラで送って来たと捉われる恐れがある。
その点いかにも手間をかけた手書きであれば、メーカーの担当者に「こいつマジかも」という心象を与えられる。
(かもしれない)


全ての準備が整い、いざ郵便ポストに投函するのみとなった。
この検証が良い結果をもたらしてくれるよう万感の想いを込め、さらに縁起を担いでのりピーの誕生日である2月14日に投函。

・・・・ところが、4日後の夜に封書が自宅に戻って来てしまった。原因は届け先の不明。
「あて所に尋ねあたりません RETURN UNKNOWN」の刻印入り封書がポストに入っていたのだ。
ただ、封書を送る前に現ビクターの所在地を調べて当時と変わっているのを確認していたので、こうなる事はある程度予測していた。しかしながら、ビクターとのりピーに対する筆者の想いが、無粋な郵政公社によって
台無しにされたのは間違いない。(完全に筆者の言いがかりです。郵政公社の方ごめんなさい)

それならという事で、ビクター音楽産業(株)の後身であるビクターエンタテインメント(株)の沿革を再確認し、今度は現住所を宛先に記入する。
その際、怒りを込めて[再差出]という文言をわざわざ付け足した。(しかも赤字で)
再び80円切手を貼って郵便ポストに投函。これでもう「あて所に尋ねあたりません」なんて言わせないぞ!!

IMG_2354.jpg 無骨な打ち消し線が怒りの表れ(笑)

・・・・それから4日後の夜。
帰宅したら郵便ポストに返信用封筒が入っていた。
ビクターから返事が来た!!
高鳴る胸を抑えて開封してみると、手紙が1枚入っている。それにはこう書かれていた。


-------------------------------------------------------------------------------------

御回答

現在当社にはすでにPCゲームの部門はなく、
わかる者がおりません。申し訳ありません。
ネット等で同好の士にお尋ねされては
いかがでしょうか?御依頼にお応えできず
申し訳ありません。
              現 ビクターエンタテインメント(株) 2/22

-------------------------------------------------------------------------------------


IMG_2362.jpg IMG_2357.jpg


驚愕の回答がそこにあった。
なんと「わからない」というのである。
しかもその回答は、筆者の質問状の余白に書かれていたのだった。

メーカーも年月と共に姿形を変えていくのは理解出来るが、仮にも自社で制作したゲームの質問に対し、
分からないという答えは意外だったと言わざるを得ない。(半分予想していたが)
しかも「同好の士にお尋ねされては・・・・」と丸投げしている点も見逃せない。

ただ、いかんせん古いゲームなので対応出来ないのは仕方が無いのかもしれない。
もしかすると現社員がこのゲームの存在を知らない可能性だってある。
「PCゲームの部門」という表現も気になり、下手するとPCエンジンそのものを知らない可能性も考えられるが、真相は不明。(さすがにそこまではないか?)

唯一の救いは、回答が手書きで心がこもっている点だ。
ビクターエンタテインメント(株)の素直で人情味のある対応に感動しました。
逆にこんな嫌がらせに近い筆者の所行に対しても丁寧に対応して頂き、誠に心苦しい次第です。

以上により、今回の検証で得られた結果をまとめると以下のとおりとなる。


1.古いゲームに関する問い合わせの書状を送る場合、現メーカーの現住所に送る事。
2.問い合わせれば、一応返事が来る。
3.メーカーも社員も当時と変わっている可能性があり、ユーザーの希望に応えてくれるとは限らない。
4.ググれ。(ネットで調べよう!)


最後に、こんな怪しい筆者の質問状に対応して下さったビクターエンタテインメント(株)の担当者の方。
ありがとうございました。手前勝手なブログの場で失礼ですが、この場をお借りしてお礼申し上げます。
そしてご迷惑をおかけしました。

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【 2012/04/08 (Sun) 】 検証シリーズ | TB(1) | CM(13)
すっごい、手間のかかった企画ですね(笑)
大きな会社になればなるほど、事業部の変更等で過去の作品は忘れ去られていくんでしょうねぇ。
かといって、小さな会社では体力が続かないってことも…
やはり過去のゲームの質問をメーカーに聞くのは無理があるのでは?(笑)

しかし、手書きで返送はうれしいですねぇ。
機械的な文書より、愛情が感じられる気がします。
【 2012/04/08 】 [ 編集 ]
>>>まふゆさん江
まふゆさん、こんにちは。コメントありがとうございます(´ー`)
そうですね。回答が手書きだったのは人情を感じました。
普通なら「そんなん知るかボケェ!」とか言われてもおかしくない手紙に対しても
ちゃんと対応して頂いたので、自分の中でビクターの株はうなぎのぼりですよ!(笑)
【 2012/04/08 】 [ 編集 ]
初めまして
Wildcatさん今晩は、相互リンクのお誘いありがとうございました
こちらからもリンクさせていただきましたこれからもよろしくお願いしますね
この企画は面白いですね、このゲームは当時プレイした記憶がありますが
どんな内容だったかは忘れてます(^^;
そのくらい昔のゲームの質問を返信してきただけでも誠意ある対応だと思います
だってこれほどまで過去のゲームとなると無視される可能性のほうが高いですから
【 2012/04/08 】 [ 編集 ]
検証シリーズいいですね。
今回も楽しい企画でしたー。

中山美穂のトキメキハイスクールで実際に電話したのを思い出しました。
当然今はつながらないはずですが(笑)
【 2012/04/08 】 [ 編集 ]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
【 2012/04/09 】 [ 編集 ]
>>>nemurinekoさん江
こんにちは。相互リンクの件ありがとうございました!
こちらもリンク設定させて頂きましたのでヨロシクお願いします。
そうですね、質問して返事があっただけ良かったと思います。
普通ならスルーされても不思議じゃないですからね('Д')
アイドル系なのでアドベンチャーとしては物足りないかもしれないけど、
歌が聴けるのが良かったです。
でも中古屋ではほとんど見かけませんね・・・・
【 2012/04/09 】 [ 編集 ]
>>>ペケペケさん江
ペケペケさん こんにちは!
いまミポりんに電話しても無反応でしょうね(笑)
私は「リサの妖精伝説」で立花理佐にヒント電話したのを覚えてます。
当然いま電話しても繋がりませんけど・・・・(;´∀`)
【 2012/04/09 】 [ 編集 ]
はじめまして。いつも楽しく拝見しております。
今回の検証はとってもおもしろかったです。是非また違うメーカーでやってほしいなー。
【 2012/04/09 】 [ 編集 ]
どうもこんばんわ。
これは面白い企画ですね~。
私なら例え考え付いたとしても、めんどくさくてたぶんやら無いと思うだけに実行まで至ったWildcatさんはさすがですねw

ビクター側もPCゲーム部門と言ってみたり、ネット環境があるかないか無いかも分からないのに、ネットで同好の~って言ってる辺り、PCエンジンをPCゲームと勘違いしている節がありそうですね。

鏡の国のレジェンドは、積みゲーとして押入れにしまったままでしたので今度プレイしてみたいと思いますw

それと、相互リンクのお誘いありがとうございました。
勿論、O.Kなので早速リンクさせていただきました。
今後もよろしくお願いいたします!
【 2012/04/11 】 [ 編集 ]
>>>れおじいさん江
こんにちは。コメントありがとうございます。
もし他のレトロゲームでもこういったものがあって機会があれば
実践してみようと思います。
しかし実行に移すとなるとなかなかの労力です(;´∀`)
【 2012/04/12 】 [ 編集 ]
>>>二条ジョウさん江
こんにちは。コメントありがとうございます。
私も「PCゲームの部門」という言い方が気になっていて、もしかしてPCゲームと
勘違いしているかもしれないと推測してましたが、ハッキリと分かりませんね。
このソフトを所持しているそうなので、是非のりピーワールドを堪能してみて下さいね。
相互リンクの件ありがとうございました。
こちらもリンク設定させて頂きましたので宜しくお願いします。ヽ(´ー`)ノ
【 2012/04/12 】 [ 編集 ]
すごいですね、今でも返事が返ってくるんですね
ちょっとビクターの株が上がっちゃいました
でも、メーカーの人もこんな手紙がきて困ったことでしょうね(笑)
こういったコトを思いつくのはあるとして、ホントに実行したってのには脱帽です!
でも返事が来るまで結構ドキドキですよね
【 2012/05/05 】 [ 編集 ]
>>>ぱに~にさん江
こんにちは!コメントありがとうございます。
正直返事が来ただけでも良かったですね。無視されると思ってましたから(笑
しかも手書きの文だったのも個人的に嬉しかったです。
それにしても手紙を受け取った担当者はかなり嫌だった事でしょう(;´Д`)
ビクターさんの誠意ある対応に感謝します<(_ _)>
【 2012/05/06 】 [ 編集 ]
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まとめtyaiました【検証11 「古いゲームのユーザーサポート」(鏡の国のレジェンド)】
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昔のゲームっていいですね。

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